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コピー機・複合機を導入する時、リースや購入、レンタルなどさまざまな方法がありますが、安く手に入れるにはどの方法がベストなのでしょうか。
料金相場やメリット・デメリットを比較しながらご紹介していきます。
複合機のリース料と、コピー機のリース料には違いがありますが、そもそも複合機とコピー機の違いとは何でしょうか?
自分が本当に必要としているものはどちらかを把握するためにも、まずは複合機とコピー機違いを確認しておきましょう。
コピー機はコピーをするだけの機械ですが、複合機にはプリンターとしての機能やスキャナー、FAX機能などが付いています。
コピー以外の機能も複合的に持ち合わせた機械を複合機と呼んでいるわけです。しかし、最近は多機能化が進み、コピーしかできないコピー機はほとんどなくなったため、複合機をコピー機と呼んでいる方も少なくありません。
コピー以外にも様々な機能を1台でまかなってくれる複合機は、それぞれの機能を持った機械を個別に用意するよりもお得になることが多く、非常に効率的と言えます。
そのため、コピー機ではなく複合機を取り入れているオフィスがほとんど。しかし、実はコピー機にもメリットがあります。では、複合機とコピー機にはそれぞれどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
複合機のメリットは、もちろん様々な機能を1台で行ってくれるということです。コピー機やFAX、スキャナーなど、様々な機械をそれぞれ準備すると、結局高くつく可能性があるだけではなく、オフィスのスペースも多く使ってしまいます。
東京都内では、オフィスを持つにも高いお金がかかるため、オフィススペースを賢く使うことができる複合機は、非常にお得です。さらに、1台に集約されているためメンテナンスも簡単で、パソコンやタブレットなどと簡単に接続できる点も便利です。
使い方によっては、複合機の機能が無駄になってしまうということが考えられます。リース料などもコピー機と比べて高いので、その他の機能を本当に使うのかどうかをよく検討しなければなりません。
また、様々な機能を併せ持っているだけに、この一台が壊れてしまうと全ての機能が使えなくなる、という不便さがあります。
コピー機は、リース料が安いことが最大のメリットでしょう。消費する電力も複合機より少ないため、ランニングコストの削減にもなります。費用面だけでなく、複合機と比べても本体のサイズが小さく、スペースを無駄に取らない点もメリットと言えます。
また、コピー機能に特化したシンプルな機械であるため、コピーの性能は非常に良いとされています。
シンプルな機能はメリットでもありますが、デメリットにもなりえます。コピー以外の機能が必要になった場合、結局他の機械を用意したり、複合機に替えたりしなければなりません。
余計な手間が増えますし、費用も多くかかってしまう可能性があります。
シンプルな機能のコピー機と、様々な機能が付いて便利な複合機。どちらにもメリットとデメリットがあります。
両者のメリットとデメリットをよく理解し、どちらを必要としているのかをよく検討しましょう。
コピー機の保守料金とは、故障したときに修理を依頼する「メンテナンス料金」のことです。コピー機や複合機を購入したら、かならず保守契約に加入します。
導入されている方はご存知だと思いますが、コピー機は電子機器なので故障や不具合がつきものです。スポットで修理を依頼すると、部品代や作業費、出張費などがかさみ、一度に10万円以上のコストがかかる場合もあります。そうならないよう、保守料金を支払ってサポートしてもらう必要があるのです。保守の料金プランは機種により異なりますので、リース会社に確認してみましょう。
カウンター方式とは、印刷した枚数×単価で計算されるシステムのこと。カウンター料金とは、その料金プランを指します。リース会社によってカラー・モノクロ印刷の料金が設定されており、印刷枚数をカウントして毎月の料金を算出する仕組みです。
ちなみに、カウンター料金にはトナーの消耗品代や修理代なども含まれます。大変お得に感じる料金システムですが、カウンター方式には「最低基本料金」が設定されており、まったく印刷をしなかった月も支払いが発生するため注意が必要。一定して大量に印刷をする企業におすすめのシステムです。
企業などの借主が希望するコピー機や複合機をリース会社が購入し、ユーザーに貸し出すのがリースという形ですが、そのリース契約には「ファイナンスリース」と「オペレーティングリース」の2つの形式があります。
ファイナンスリース(金融性重視)は、一般的なリース契約形式です。5年や6年といった当初に交わした契約期限内の途中解約は不可で、契約満了後はコピー機をリース業者に返却します。
オペレーティングリースとは、業者側がリースの契約満了後にそのコピー機や複合機を中古で売却したり再リースすることを前提に、リース料金が安く設定される契約形式のことです。
リース期間内に途中解約もできるため、ユーザー側にとってはファイナンスリースより好条件ですが、取引できるコピー機・複合機は限られているのがデメリット。リース期間満了後も中古市場で一定の価値が認められる機種限定となります。
コピー機・複合機を購入する時の本体価格は、平均50万円~60万円。平均5年でローン契約することが多いことから月々の支払額を算出すると、料金の相場は約8,000円~10,000円となっています。では、リース契約にした場合の相場はどのくらいになるのでしょうか。
ここでは、代表的なコピー機・複合機5種を挙げて、リース契約した場合の月々の料金・保守料金・機能で違いをまとめてみました。
本体サイズはコンパクト。コピーはモノクロのみですが、1台にコピー・ファックス・プリンター・カラースキャナーを搭載した複合機です。複数のパソコンとコピー機を共有する機能「ネットワーク対応」は、オプションで追加することが可能。月間推奨印刷枚数は500枚未満なので、自宅ビジネスや小さなオフィスにおすすめの機種です。
A4ヨコの場合、毎分18枚を出力できます。「オフセット機能」がついているので、複数部数を大量にコピーする際も仕分けは不要です。セットごとにずらして排出されるので大量印刷も非常にスムーズ。業務効率化につながります。
リース料金 | 4,000円~8,000円/月 |
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保守料金(色・黒) | 30円~20円・8~3円/枚 |
初めて業務用複合機を導入しようと考えている方におすすめのカラー複合機。ファックスはもちろん、カラーコピー・ネットワークプリンター・カラースキャナーを標準装備しています。オプションを追加すると、無線環境での利用も可能。ひと月の印刷枚数が500枚~8,000枚程度の事業所に向いています。
A4ヨコの場合、印刷スピードは毎分25枚と処理能力が高い複合機です。A3サイズは1分あたり14枚の速度で印刷できます。注意する点として、パソコンから印刷するときのデータ待ち時間(スプール時間)は印刷速度に含まれません。スプール時間は、パソコンのスペックやネットワーク環境により異なります。
リース料金 | 7,000円~15,000円/月 |
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保守料金(色・黒) | 25円~20円・3.5~2円/枚 |
月に3,000枚以上の書類を印刷する会社におすすめのカラー複合機。毎分36枚印刷できる「スピード印刷」と「無線環境対応」の機能を標準搭載しています。無線LANに接続することでプリントやデータ転送が可能。毎月1,000枚~12,000枚程度の印刷を行う会社におすすめです。
A4ヨコで1分間に36枚の印刷を可能にした複合機。しかも、スピード対応は印刷速度だけではありません。ウォームアップも10秒という驚きの速さです。「10秒」というのは、従来の機器と比較すると64%も短縮されたスピード。待ち時間の削減により効率よく仕事がすすみます。
リース料金 | 12,000円~18,000円/月 |
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保守料金(色・黒) | 22円~20円・3~1.8円/枚 |
カラー液晶タッチパネルで操作可能な、シンプルでわかりやすい複合機です。毎分41枚印刷可能な高機能に加えて、電源を入れてから印刷するまでの時間は10秒もかからないという高速印刷モデルタイプ。月間印刷枚数が2,000枚~20,000枚という作業でもストレスを感じさせることはありません。
A4ヨコサイズを1分あたり41枚も印刷できる超高速化のコピー機です。しばらく使用しないとスリープモードに入りますが、印刷を再び開始する際はわずか1秒でパネル復帰できます。また片面スキャンは毎分80枚の高速読み取りが可能。スピーディーな紙の電子化により、コスト削減とエコ化をサポートしてくれます。
リース料金 | 15,000円~23,000円/月 |
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保守料金(色・黒) | 20円~15円・2~1.5円/枚 |
メーカーオリジナルのソフトウェアとの連携やファックスのデータを自動でメール送信してくれるペーパーレス機能が最大の魅力です。電源を入れてから、1枚目のコピーを輩出し終わるまでの時間はカラーでも5秒以下。ひと月の印刷枚数5,000枚以上の会社におすすめです。
1分間に51枚のハイスピード印刷ができる複合機です。パソコンからのネットワークプリントも同じ速度を保ちます。印刷途中にトナーが切れても、出力をしながらトナーの交換が可能。印刷を一旦停止する必要がないため、生産性の高い複合機だと言えます。
リース料金 | 18,000円~25,000円/月 |
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保守料金(色・黒) | 15円~10円・1.5~1円/枚 |
コピー機・複合機のリース契約を行う際は、今現在の「月間印刷枚数」をきちんと把握することが大切です。また使用したい新機能に関しても調べておきましょう。ひと月の印刷枚数と機種の機能を見合わせながら数機種をピックアップ。それぞれの見積もりをリース会社に出してもらって比較するとよいでしょう。
コピー機・複合機をリースした場合、ローンで購入した場合では、長い目でみるとリースが割安になります。リースを選ぶことによって、どれくらいコストダウンが図れるのでしょう。ここでは、具体的な数字を出しながらシミュレーションしていきます。
A社が、新品のシャープカラー複合機「MX-2514FN(4段)」を6年契約でリースしたとしましょう。月々の本体リース価格は6,000円~7,000円。保守料金はモノクロプリント1枚につき1.5円、カラープリント1枚につき15円で契約しました。
A社の平均月間印刷枚数は、200枚です。調べてみると、モノクロ180枚、カラー20枚。また、1カ月を20営業日とし、本体リース価格6,000円で計算してみます。
6,000円+11,400円{(1.5×180+15×20)×20営業日}=17,400円
よって、リース代金の合計は17,400円です。
同じカラー複合機MX-2514FN(4段)の新品をローンで購入したと仮定して計算してみましょう。
本体価格は64万5,800円。リースと同じ期間、6年で分割払いしていくと、
645,800円÷72カ月=8,969円
約9,000円になることがわかります。ローン利率を2パーセントとして加算すると、約9,200円。よって、1カ月に支払う本体料金は、約9,200円です。
ここに、毎月の消耗品であるトナー代も加算。黒・イエロー・マゼンタ・シアンはすべて同じ価格で、1本11,900円です。黒は月1回、カラーは3カ月に1回の交換が必要であると想定すると、
11,900+(11,900÷3)=15,866円
となり、1カ月のトナー代は約15,900円と算出することができます。ひと月の本体ローン支払金+ローン利率9,200円に、一か月分のトナー代15,900円を合算してみると、
9,200円+15,900円=25,100円
同じ新型複合機なのに、月々の支払金額は25,100円になってしまうのです。
ひと月のリース料金 17,400円
ひと月のローン料金 25,100円
ご覧のように、リースとローンでは、月々7,700円も差額が生まれることがわかります。
リースの方が7,700円もお得なのです。この差額は12カ月で92,400円、6年間で50万円以上にも膨らみます。
ローン購入の場合、万が一故障してしまった時にさらに修理費がかかることも考慮しなければなりません。ちなみに、修理費の相場は1回15,000円です。
リース契約にはメンテナンス代金も含まれていますし、修理も迅速に対応してくれることを考えると、リース契約は非常にお得であることがわかります。
コピー機・複合機を購入する際、「リース」「購入」「レンタル」、3つの方法があります。なかでも、「リース」がおすすめです。なぜリースがお得なのかをまとめました。
新規事業を立ち上げる時に、最初の設備投資としてコピー機・複合機を一括で購入するとなると、一度に多額の資金が必要です。立ち上げに多くの資金が必要な会社からすると、コピー機や複合機を購入した場合、最初から大きな支出となります。リースなら「月々の分割払い」なので、少ない費用で最新のコピー機・複合機を導入することが可能です。大きな支出を出さずに済みます。
リースは、会計上の事務処理や税務処理が非常に楽。月単位の支出になるので金額が把握しやすく、会社の経費として全額処理できます。
しかし一括購入の場合は、自己所持物に値するため、減価償却や固定資産税が発生。リースにすることで、面倒な税務手続きが事前に回避できます。
レンタルは、契約期間が最短1日~最長3年までと、短期間で使用したい人に向いています。しかし、レンタル会社の在庫から選ぶことしかできないので、リースのように新機種を選ぶことはほぼ不可能。また月額レンタル料金も、リース料より割高になってしまうことが少なくありません。レンタルする期間が短ければ短いほど、さらに割高になってしまうため、ある程度の従業員を抱えた会社には不向きでしょう。
リースの場合、たいてい保守契約に加入するようになっています。保守契約に加入すると、修理費・トナー代は無料。またスタッフが定期的に点検しに来てくれますし、万が一故障した際も、スタッフが迅速に対応してくれます。
一括購入の場合、メンテナンスを行ってもらうのに、その都度こちらから申し込まなければなりません。そのたびに修理業者に頼るとなると、時間と手間がかかります。リース会社のように迅速な対応ができないため、「故障してから修理するまでに3日もかかった」という話も。1回の修理代金は、平均15,000円と安くはありません。
このように、月々に印刷する合計枚数や使用頻度を算出した上で、業務効率化・長期的な視点でコスト削減を考えるなら、やはりリースが割安と言えるでしょう。
リース料率は、リース分割時に設定される利率的なもので、会社の経営状況に合わせて設定されます。
仮に、90万円のコピー機を導入しようとした際に、5年間の支払いを行うとします。
リース料率が2%だとすると、1ヶ月に支払うリース料率は
90万円×0.02=18,000円です。
18,000円を5年間支払うとすると、108万円のリース料率を支払うことになり、一括購入よりもこの分だけ多く支払うということになるのですね。
同じ90万円のコピー機でリース料率が1.5%だった場合、1ヶ月に支払う金額は13,500円。5年間で81万円も支払うことになってしまいます。
当然ながらリース料率は低いほうが支払う金額も低くなるわけですが、リース料率の設定はリース会社が審査を行い、その結果によって設定されます。
会社の経営状況を審査し、支払いの滞りがないかなどによってリース料率が決められますが、どの企業にも共通しているのが、リース契約年数によってリース料率が変わるという点です。
平均的に3年のリース契約であればリース料率が3.1~3.2%、5年であれば1.9~2.0%、7年の場合は1.3~1.4%と、リース契約年数が長いほどリース料率は低くなります。
リース料率が低いと月額の支払金額が低くなりますが、契約年数が長いのでトータルすると支払総額はリース契約が長いほうが多いです。
しかし、リース料率に支払っている金額とコピー機を利用している年数で考えると、リース契約が長いほうがお得ということになります。
リース契約については、自分で自由に設定できるものではなく、リースするコピー機や複合機の耐用年数によって設定されるため、機種によって変わってきます。
複合機の耐用年数は5年となっていますので、一般的に3~6年で契約する企業が多いようですが、リース契約が短いとリース料率が高くなってしまいますので、この点は覚えておきましょう。
リース料率はコピー機を購入する際の金利のようなイメージを持つ人が多いですが、リース料率と金利はまったく別のもので、リース料率を金利に直すとかなり高い利率になってしまいます。
高い利息を払うなら銀行から融資を受けて購入したほうが、金銭的にはお得なのでは?と考える人も多いと思いますが、銀行から融資を受けることが難しい状況にある企業や融資は可能だが今後事業運営で融資を受ける必要が出てきそうな企業などは、リースのほうが初期導入費用はかからない分、資金を確保しつつコピー機を利用できるというメリットがあります。
また、コピー機を買い取った場合は保険が適用されませんが、リースでは保険が適用されるため、火災や自然災害、盗難などに見舞われた際に保険金が支払われるという点も大きなメリットです。
ただし経年劣化や故意による破損については保険適用となりません。
リースにはリースのメリットが、購入には購入のメリットがありますので、それぞれをよく理解した上で考えることをおすすめします。
長期的視野で考えると、とてもお得な「リース」であることがわかりましたが、コピー機・複合機のリース料金をさらに安くするには、どのようなポイントに留意するべきなのでしょうか。
最近は業界の価格競争が激化していますが、おかげで以前より新型複合機を安くリースできるようになっています。しかし一方で、価格設定が複雑になり、消費者側からすると理解しづらいかもしれません。業者によっては、本体リース料金を安くする代わりに、保守料金や他サービスの料金を高く設定している場合もあるので、注意深く価格を比較することが必要です。本体リース価格と保守料金2つの数字をきちんと把握した上で、リース会社に値段交渉してみてもよいでしょう。
保守契約の契約方式を見直すと、リース料金が安くなる可能性があります。場合によっては、1枚コピーするごとに算出される「カウンター料金」方式より、必要な箇所だけメンテナンスを行うことができる「スポット料金」方式を選択した方がコストダウンにつながるかもしれません。従業員が5~10名など多くなく、月間印刷枚数が少ない会社であれば、印刷枚数で料金が高くなっていくカウンター料金方式より、スポット料金方式を検討してみましょう。
コピー機のリース契約期間はおよそ5年と言われていますが、支払期間を長く設定した方が月々の支払額は安くなります。逆に、トータルのコストを安くしたい場合は契約期間を短くするべきです。 3年契約と6年契約だと、1カ月の支払額に半分以上の差が出てきます。一度契約してしまうと変更が利かないこともあるので、契約前にしっかり支出計画は立てましょう。
できるだけ多くの販売代理店から見積もりを取りましょう。1社だけではなく、できるだけ複数の販売代理店から見積もりを取ることがポイントです。気になるコピー機・複合機があれば目星をつけ、他店と比較。価格に差があれば、どういう点でこの料金差が生まれたのか問い合わせてみましょう。また、いつも利用している販売店が高ければ、他店の見積もりを提示して値段交渉をしてみるのもいいかもしれません。
リース契約は締結前に必ず見積もりを数社から取りよせて比較しましょう。また自社の月間の印刷枚数に応じたカウンター契約や、業務のニーズに応じた機能付きの機種を選ぶことも大切です。どんなに最新機種であっても、不必要な機能のオプション料金がかさんでは意味がありません。
また保守契約などもしっかりとチェックしましょう。カラー・モノクロのカウンター料金や修理など、サービスがスピーディに行われるかも大切なポイント。リース料金だけでなく総合的判断で契約を決めてください