公開日: |更新日:
会社内で毎日使用するコピー機や複合機。特にファックス機能を利用している場合、電源を切ることなく24時間体制で稼働させるため、消費電力が気になるところです。こちらでは消費電力のキーワードや省エネの方法などを紹介していきます。これからコピー機・複合機のリースを検討している人は、各機器の消費電力の確認にも役立ててください。
まず知っておきたいのが、オフィスの中でコピー機や複合機がどのくらいの電力を消費するかということ。資源エネルギー省の統計によると、オフィスビルにおける電力消費量の比率で、最も高いのが空調で約50%を占めています。空調に続き電力消費量が高いのが照明で約25%、OA機器が約15%の順になっています。さらにOA機器内の内訳ではパソコン・ディスプレイが40%、サーバーが24%、プリンター複合機が3%となっています。
ひと昔前は、コピー機・複合機の電力消費率は非常に高いとされていましたが、現在はメーカーの努力によって省エネ対策が功を奏し、以前よりは消費電力削減に成功しています。
コピー機・複合機の仕様書から消費電力を読み解くには、知っておきたいキーワードがあります。
最大電力とは、電力を最も消費するタイミングのこと。コピー機・複合機の場合、待機状態からコピーや印刷を始める瞬間に最も電力を消費します。(平均値:1,100W~1,500W)
コピーや印刷などを継続して動作しているときの平均的な消費電力値のことです。(平均値:400W~600W)
コピーや印刷が終わり、一定時間を経過するとスタンバイ状態になります。待機時電力とは、コピー機や複合機がそのスタンバイの状態でいるときの消費電力です。(平均値:100W~150W)
TEC(Typical Electricity Consumption)とは国際的な指標値のことです。
オフィスにおける1週間(稼働とスリープ/オフを繰り返す5日間+スリープ/オフ状態の2日間)の仮想使用環境をベースにして消費電力量を算出した数値(kWh)です。数値が低いほど省エネ性能が高いことになります。
実際のコピー機・複合機の電力消費量はどの程度なのか見ていきましょう。A社、B社ともA3用紙対応のカラー&モノクロコピー ・FAX・ ネットワークプリント・ネットワークスキャンの機能付きの中高速機種です。
【A社】
【B社】
この中でも重要なのが、TEC消費電力量を年間に換算したエネルギー消費効率です。A社とB社の年間電気料金を計算すると、次のようになります。
※電気料金は契約している電力会社によって異なりますが、こちらでは1kWhあたり27円(税込)として計算してみました。
これらはあくまでも目安の金額ですが、コピー機や複合機を導入する際の年間ランニングコストをある程度把握することができます。
ちなみに、15年以上前の機種はエネルギー消費効率が570kWh/年もしていたので、単純計算で年間電気代は約15,000円にものぼりました。各メーカーの努力によって、コピー機・複合機は大幅に省エネすることができたのです。
メーカーの努力によってコピー機・複合機器じたいの省エネ機能が向上していますが、社内における節電対策でさらに消費電力を抑えることができます。
最近の複合機には、省エネモードを搭載したものが多く出回っています。長時間使わないのがわかっている場合は、消費電力を極力抑える機能を作動させましょう。
最も消費電力を使うのが起動時です。コピーや印刷したいものがいくつもあるならば、間隔をあけずにまとめて作業してしまいましょう。